翻訳専門用語

    • IT(アイティー)翻訳
      • 「情報通信関連分野の翻訳」のこと。ITは Information Technology の略。
        コンピュータ(ハード、ソフト両方)、通信、ネットワーク、電子機器分野の翻訳のことを指しています。これは、日本のコンピュータ関連の歴史や成り立ちによるものです。コンピュータ関連技術と通信機器関連技術は密接な関係があったり、日本のコンピュータメーカーの多くが、かつては通信機器メーカーだったことから生じています。
    • あいまい一致(ファジーマッチ)*TRADOS関係用語
      • 原文分節が翻訳メモリ内の翻訳に類似する、すなわち完全一致ではないこと。
        ファジーマッチとも言います。「95% – 99%」「85% – 94%」「75% – 84%」「50% – 74%」の4種類の区分があります。
    • 合い見積もり
      • 複数の業者から見積もりを取ること。
        一定金額以上の場合に、社内ルール合い見積もりを必要とする会社も存在します。最低料金を提示した業者が受注するとも限りません。官公庁、地方自治体などでは「見積もり合わせ」と呼ぶことも多いようです。
    • アウトラインフォント
      • 文字の形をコンピュータ上で表現するための、一データ形式のこと。
    • アサイン
      • コーディネータが仕事を翻訳者やリライターやチェッカーに割り振ること。英語の assign から。
    • アジア太平洋機械翻訳協会
      • 機械翻訳システムの開発・改良・啓蒙・普及を通じて機械翻訳の発展に努める一組織のこと。
        1991年4月に「日本機械翻訳協会」として設立され、翌年6月には「アジア太平洋機械翻訳協会」と名称を変更しました。英語名は、Asia-Pacific Association for Machine Translation (略称 AAMT)です。会員は、機械翻訳の研究開発者、製造販売者、利用者の3者で構成されています。
    • EPS(イー・ピー・エス)
      • ファイルの一保存形式のこと。Encapsulated PostScriptの略。
        EPSファイルの記述はPostScriptを基に記述されています。EPSファイルは PostScript ベースなので、安定性も非常に高く、DTPの業界では最も一般的な形式として扱われています。
    • 医学翻訳
      • 「医薬翻訳」の項を参照。
    • 一致なし(ノーマッチ)*TRADOS関係用語
      • 原文分節が翻訳メモリ内の翻訳と一致しないこと。ノーマッチとも言います。
    • 一般翻訳
      • 一般文書(電子データも含む)の翻訳のこと。
        文学のような文章ではなく、専門的でもない文章を指します。例えば、新聞・雑誌記事や一般書籍などがこれです。一般大衆が読んで理解できるように書かれた文書すべてといえます。ところが、他と比べて一般翻訳が容易であるわけではありません。読みやすく誤解を与えない文章にするには、多岐にわたる深い知識と相当の推敲が必要とされます。
    • 医薬翻訳
      • 医学、薬学、医療に関する翻訳を一つにまとめた呼び方のこと。「メディカル翻訳」とも呼ばれます。
        具体的には、医学論文、治療マニュアル、医薬品添付書類、医療機器マニュアル&カタログ、医療機器販売承認申請書類など、医学分野、薬学分野全般の翻訳を指します。
    • 医療翻訳
      • 「医薬翻訳」の項を参照。
    • インハウス(in‐house)
      • 翻訳会社内の翻訳者やチェッカーのこと。
        「家の中」を意味する in-house は、翻訳業界で「企業内」を意味して使用されます。「インハウスの翻訳者」などと表現されます。
    • WinAlign(ウィン・アライン) *TRADOS関係用語
      • TRADOS のビジュアルな整合ツールのこと。以前に翻訳した原文テキストと訳文テキストから、翻訳メモリのインポートファイルを作成するツールです。
        ある程度自動で整合できますが、原文テキストと訳文テキストが1対1で対応していない場合など、整合が十分に取れないので、労力と効果のバランスを考えて実行しなければならないのが現状です。
    • Web(ウェブ)翻訳
      • website を対象にした翻訳のこと。
        日本では website と ホームページが同義語とみなされるので、「ホームページ翻訳」とも言えます。
    • 上書き
      • 翻訳後の一納品形式のこと。
        翻訳原稿を納品する際、「原文と一緒に訳した文章を併記する形式」と、「訳した文章で原文を書き換え(上書き)して納品する形式」がありますが、その後者を指します。
    • 上書き翻訳
      • クライアント支給のソースデータに直接文字を入力していく翻訳方法のこと。オーバーライト(Overwrite)翻訳とも言います。
        原文のレイアウトをそのまま流用できるため、DTPにかかる費用を削減し、納期を短縮することも可能となる手法ですが、実際には、原文が翻訳途中で消えていくわけですから、節また文ごとに翻訳して原文を消去します。この方法が日本で普及し始めたのは1990年代からで、当初は英日翻訳だけ採用されていましたが、今世紀に入り、逆においてもこの方法が多用されるようになりました。
    • 映像翻訳
      • 映画、ビデオ、テレビなどの映像分野で必要とされる翻訳のこと。
    • HTML(エイチ・ティー・エム・エル)
      • ワールドワイドウエブのホームページを記述するためのプログラミング言語のこと。Hyper Text Markup Language の略。テキストエディタにHTMLを記述して作成したものを「HTMLファイル」と呼びます。
        この言語は、ブラウザに表示する文字列やファイル名を、「タグ」と呼ばれる印の間に記述する事によって、文字や画像の文書構造を定義します。これらはテキストエディタに記述しますが、タグの使い方を覚えれば、メモ帳などだけで Web ページを作成する事ができます。
    • A4ダブルスペース
      • 英文タイプの文字打ちのスタイルの一つで、「A4」は紙サイズのA4のこと、「ダブルスペース」は、行間を2行あけること。
        1行あける場合を「シングルスペース」、3行あける場合を「トリプルスペース」1.5行あける場合を「1.5スペース」と言います。かつての翻訳会社は、和文英訳の請求をA4ダブルスペース換算で行っていましたが、「1枚」あたりのワード数があいまいになるので、ワードカウントするソフトウェアの普及後は、この請求方法がすたれ始めています。
    • 英訳
      • ある言語から英語に翻訳すること。
        英語から別のある言語に翻訳することではありません。「~訳」は「~語に訳す」と理解します。
    • 英文和訳
      • 英語の文章を日本語の文章に翻訳すること。
    • SLV(エス・エル・ブイ)
      • 通常1つのソース言語から1つのターゲット言語への翻訳しか行なっていない翻訳会社のこと。Single Language Vendor の略。MLVに対してSLVと呼ばれます。
        取り扱い言語数にかかわらず、世界各地に支店を持っていない翻訳会社のことを SLV と呼ぶ場合もあります。
    • S-Tagger for FrameMaker(エス・タガー・フォー・フレーム・メーカー) *TRADOS関係用語
      • MIF 形式に変換された FrameMaker 文書を、Translator’s Workbench で処理できるファイル(STF ファイル)へ変換するためのソフトウェアのこと。
        翻訳後に、STF ファイルを検証し、FrameMaker で処理できるよう再び MIF ファイルへ逆変換することができます。STF ファイルを使うと、FrameMaker のページレイアウトや文字書式が翻訳処理中も保持されます。
    • STF(エス・ティー・エフ)ファイル *TRADOS関係用語
      • S-Tagger for FrameMaker を使用して、Translator’s Workbench で処理できる形式に変換されたファイルのこと。
        変換前の書式は、コード化されたタグ (S-Tag) に変えられて保持されます。STF ファイルへ変換し、FrameMaker 文書を TagEditor や Translator’s Workbench を使用して翻訳することができます。ただ、変換前に FrameMaker により文書を MIF ファイルにしておく必要があります。
    • NDA(エヌ・ディー・エー)
      • 情報開示された者に、その情報を第三者に開示しない義務を課す契約のこと。Non-Disclosure Agreement の略。
        NDA は、新規のクライアントから翻訳用のソースや情報などを受け取る前に結ぶことが一般的です。
    • XML(エックス・エム・エル)
      • 1998年2月に発表された、インターネット上でデータ記述を扱うための新しいデータフォーマットのこと。Extensible Markup Language の略。
        現在、ITのみならず、様々な業界で注目されており、文書処理からEコマースに至るまで、ネットワーク上のデータ処理のあらゆる面で XML が活用されています。HTML では決められたタグしか利用できませんでしたが、XML では独自のタグを利用できるため、近年では、翻訳用のソースが XML である場合も多くなってきました。
    • MIF(エム・アイ・エフ) *TRADOS関係用語
      • FrameMaker と他のアプリケーションの間の情報交換に使用されるテキストフォーマットのこと。Maker Interchange Format の略。
        MIF 文書には、すべての書式情報およびページレイアウト情報が保持されています。
    • MLV(エム・エル・ブイ)
      • ワールドワイドに支店を持ち、1つのソース言語から多数のターゲット言語への翻訳が可能な翻訳会社のこと。Multiple Language Vendor の略。
        通常は大手のローカリゼーションサービスプロバイダのことを指します。
    • オーバーライト翻訳
      • 上書き翻訳のこと。
        「誇張して書く」が Overwrite の本来の意味でしたが、現在では「上書き翻訳」も定着しました。
    • OpenType(オープンタイプ)フォント
      • WindowsとMacintoshでの相互互換を可能にした次世代フォントのこと。
        ダイナミックダウンロードの対応で、プリンタに PostScript フォントがなくても高品位印刷が可能になりました。
    • オンライン翻訳
      • インターネット上で提供されている翻訳ソフトによる翻訳のこと。「機械翻訳」「自動翻訳」とも言います。
    • 解析 *TRADOS関係用語
      • 翻訳する文書を既存の翻訳メモリと比較して、翻訳メモリと一致する文書内の翻訳の数を調べることができる Translator’s Workbench の一機能のこと。
        この解析結果を元にして翻訳量を計算することが一般的です。
    • 解像度
      • 画像の細かさのこと。
        解像度には、主に dpi(=dots per inch)という単位を使用します。1インチあたりにどの程度の画像点(dot)があるかを表します。
    • 外来語
      • 日本以外の国の語を日本語に取り入れた語のこと。洋語とも言います。
        主に西洋各国の言語から取り入れられますが、中国漢字を用いた語は「漢語」として、また、英語訳の発音を漢字に当てはめたものは外来語に含めません。
        あまり馴染みのない外来語を多用すると違和感のある和訳になりますから、どの程度使用するか、社内でルールを決めたり、顧客とよく打ち合わせて作業に当たります。
    • カウント(文字数・単語数)
      • 原稿の字数や単語数を数える作業のこと。
        Microsoft Word などのエディターには字数を表示させる機能があります。Excel や Powerpoint の場合も、専用ソフトを使用したり、Word にコピーペーストをして計算します。紙、画像ファイル(jpeg、gif)などは、プリントアウトして目視で数えます。単一方で計算すると、非表示になっているシートがあるなどして、数え間違いが生じるため、複数の方法で計算し、できる限り正確な数値を計算することが肝要です。
    • 化学翻訳
      • 化学全般に関係する翻訳のこと。
        化学工業、化学工学、化学機器、無機化学、有機化学、工学分析、ゴム、油脂、無機工業製品、高分子材料、合成樹脂、ゴム、塗料、繊維、油脂、洗剤、石油化学など、化学に関する幅広い分野の翻訳を指します。
    • 角括弧
      • [  ] のこと。「かくかっこ」と読みます。
        全角スペース同様、和文英訳の上書き翻訳の際に消し忘れると、英語環境下で文字化けを起こす要因となります。
    • 画面ショット
      • コンピュータのモニタもしくはその他の視覚出力デバイス上に表示されたものの全体または一部分を写した画像のこと。「スクリーンショット」「スクリーンキャプチャ」「スクリーンダンプ」などとも呼ばれます。
        ソフトウェアマニュアルの中にはたいてい、たくさんの画面サンプルが載せられていますが、そうした画面サンプルのグラフィックデータを取り出すことを指します。
    • 完全一致(100%マッチ) *TRADOS関係用語
      • 原文分節が翻訳メモリ内の翻訳と完全に一致すること。「100%マッチ」とも言います。
    • 機械翻訳
      • 「自動翻訳」の項を参照。
    • 技術翻訳
      • 技術文書(電子データも含む)の翻訳のこと。
        工業技術分野全般およびソフトウェア産業で扱われる文書を指します。その分野は、コンピュータ、通信、電子、電気、機械、自動車、建築、エネルギー、医学、薬学、化学、生物など、多岐に及びます。経済、金融、法律などの社会科学分野は含まない傾向にあります。「技術翻訳」という言葉は、「一般翻訳」や「文芸翻訳」と対比させて生まれた造語だとも言われています。
    • 機密保持契約
      • 情報を受けた者にその情報を第三者に開示しない旨の義務を課す契約のこと。
    • 機密保持契約書(Non-disclosure agreement)
      • NDA を参照。
        契約書や一般公開前の書類など、原稿取扱いに特に注意を払う必要がある場合、機密保持契約書を取り交わした上で翻訳原稿の授受をするなどの気配りが必要です。
    • キャピタリゼーション
      • 大文字の使い方のこと。英語の capitalization から来ています。
        下記のように様々な種類があります。
        ・イニシャルキャピタル:各単語の先頭文字を、一部の前置詞や冠詞を除いて大文字にすること。
        ・オールキャピタル:全ての文字を大文字にすること。現在ではエディタ・ソフトの多くに機能として備わっています。
        ・ブロックキャピタル:全ての文字を大文字を使って手書きで記入すること。申し込み用紙などに記入する際など、手書きによく使用されます。
        「すべて大文字を使って用紙にご記入ください」
    • 切り貼り
      • クライアントから提供された原稿の図表部分など必要箇所を切り取って、翻訳後の原稿に糊付けしたりして貼りつけること。
        今日では、エディタソフトに備わる機能「カット&ペースト」に置き換えられています。
    • 禁則処理
      • ワープロソフトやDTPソフトの表示で、見た目が悪い表示を調整すること。
        昨今のエディタ・ソフトは自動的に禁則処理を行ないますが、禁則処理を行なうと1行あたりの文字数が定まらないため、禁則処理を手動で解除することもあります。ちなみに、禁則処理には下記の3種類が存在します。
        ・ 行頭にあると見た目が悪いものを前の行に押し込む。例:「。」「、」「…」「?」「っ」など。
        ・ 行末にあると見た目が悪いものを次の行に送る。例:「(」や「【」など。
        ・ 途中で切り離されると誤解を招きやすい数字や数詞(分離禁止文字)をつなげてしまい、前の行に押し込むか次の行に送る。例:「19,800円」など
    • 金融翻訳
      • 「経済翻訳」の項を参照。翻訳業界ではよく「経済・金融分野の翻訳」という言い方をします。
    • クエリー シート
      • 翻訳中や翻訳後に確認事項、不明事項、不具合、コメントなどをまとめて記載する定型フォームのこと。英語で Query sheet。
        Excel シートなどを使い、クライアントとやりとりしながら問題を解決して行きます。
    • クライアント
      • 翻訳案件依頼者、つまりお客様のこと。
    • 繰り返し一致(Repetitions) *TRADOS関係用語
      • 翻訳対象の文書内に1回以上、分節一致が存在する状態のこと。「Repetitions」とも表記されます。
        初めて文書内に出現した分節は完全一致(100%マッチ)、あいまい一致(ファジーマッチ)、または一致なし(ノーマッチ)のいずれかと見なされ、同じ分節が次に出現したときは、繰り返し一致と認識されます。
    • グレップ
      • エディタなどを使用して複数ファイル内を一括検索して特定の文字列を探し出すこと。英語では GREP。
    • グローバルチェンジ
      • 何度も出てくる用語を一括で変換すること。
        確認せずに機械的に一括変換できる場合と、都度、人が確認しなければ置換できない場合があります。たくさんの置換をかける場合、「(文字列の)長いもの」から「短いもの」へと置換していくことで、早く正確に置換することができます。
    • クロスチェック
      • やり方や観点を変えるなど、複数の資料や方法で検証し、原文と訳文を照合・確認すること。
        原文の内容の整合性を見たりする校正(プルーフリーディング)は微妙に異なります。
    • グロッサリー(glossary)
      • 用語集のこと。
        会社や業界用語が多い場合、用語の統一を図るために必要になります。特に専門分野では、その意味や品質にまで影響を及ぼします。複数翻訳者が関わるプロジェクトでは、グロッサリーは不可欠となります。
    • 経済翻訳
      • 経済・金融分野の翻訳のこと。
        金融、財務、会計、証券、保険、IR,広報、人事など、幅広い分野を指します。
    • 契約書翻訳
      • 契約書を翻訳すること。
        企業間の契約書翻訳のみならず、技術的条項が盛り込まれたものは、法律専門の翻訳者だけではなく、その技術分野に明るい技術翻訳者との共同作業も必要となります。
    • 検証 *TRADOS関係用語
      • 訳文ファイル内のタグと原文ファイル内のタグを比較すること。
        TagEditor の検証プラグインを使用し、すべてのタグ付きテキストファイルを検証することができます。また、S-Tagger の検証機能で、STF ファイルを検証することもできます。
    • 検証プラグイン *TRADOS関係用語
      • Generic Tag Verifier 、XML Validator 、S-Tag Verifier のこと。
        TagEditor で翻訳された文書に対して高度なタグの検証機能を提供します。
    • 謙体
      • 英日翻訳の際に使う「です・ます」文体のこと。
    • 原文
      • 翻訳される前の、元の文章のこと。
    • 原文計算
      • 翻訳前の原稿を元にして翻訳料金を決める算定方法のこと。
        一般に、仕上がり文字数を元に請求ページ数を計算し、それに所定の単価をかけて請求金額を決めますが、近年、原文の文字数を元に算定する原文方法が急速に広がっています。仕上がり計算よりも、発注前に正確な料金がわかるという利点があります。
    • 原文ベース
      • 翻訳金額(見積り)を算出する一つの方法のこと。原文の文字数やワード数で金額(見もり)を算出します。
      • 工業翻訳
        • 各種の化学技術分野における翻訳のこと。
          主に製造業に関わる技術文書の翻訳と思われがちのようですが、正確な定義は、「ビジネスコミュニケーション、広告宣伝、法律関係の一部分野を含む科学技術分野の翻訳」とされています。
      • 校正
        • 翻訳された訳文を納品の前にスペルミスや文法的なミスがないかをチェックする作業のこと。一般的にプルーフリーディングと同義語とされています。
          熟練した翻訳者自身が入念にチェックしても、主観が混ってミスが必ず残るため、第三者による校正作業は不可欠です。各社により定義が微妙に異なりますが、一般的に「校正」は訳文のスペルミスや文法ミスをチェックする作業とされ、原文との突き合わせを行うのは「クロスチェック」とされています。さらに、「校正」と「ネイティブチェック」、また「校正」と「添削」を分ける会社もありますから、「校正」の中にどのような作業が含まれるのか、顧客側の詳細な確認が求められています。弊社では、用語統一、文書スタイルの統一、誤字脱字、スペルミス、文法ミスのチェック、ネイティブチェックすべてを含んで「校正」と呼んでいます。
      • コーディネーター・プロジェクトマネージャー
        • 「翻訳コーディネータ」すなわち、翻訳者の決定・指示・手配、お客様との連絡などの総合業務を担う担当者のこと。予算管理も求められる大きなプロジェクト総合業務の担当者は、プロジェクト・マネージャーと呼ばれます。
          翻訳案件のスケジューリング、翻訳者・リライター・チェッカーへの割り当て、工程管理、クライアントとの打合せ、全体の予算管理、翻訳のチェック、納品準備など、様々な作業をこなします。
      • 戸籍翻訳
        • 戸籍謄本を翻訳すること。
          個人向けの翻訳サービスを提供している翻訳会社が取り扱います。
      • コロケーション
        • 語と語の慣例的な結びつきのこと。英語の collocation から。
          「連語」と言われる決まり文句で、字義通り置き換えられない連語を言います。
      • 誤記
        • 間違って訳すこと。その翻訳。
    • 産業翻訳
      • 一般の企業活動で発生する翻訳需要を対象にした翻訳のこと。
        分野は、SF、ノンフィクション、字幕、吹き替え、契約書、特許、マニュアルなど多岐に及びます。技術、工業、ビジネス、一般も含めた翻訳のことで、金銭によって取引されている翻訳全般を指すといってもよいでしょう。
    • 仕上がり計算
      • 翻訳後の原稿を元にして翻訳料金を決める算定方法のこと。
        近年は、この仕上がり計算よりも、原文の文字数を元に請求金額を算定する方法が普及しています。
    • 仕上がりベース
      • 翻訳金額(見積り)の算出の一方法のこと。
        仕上がった翻訳の文字数やワード数から金額(見積り)を算出する方法を指します。
    • JPEG(ジェイペグ)
      • 画像ファイルの圧縮、伸張フォーマットの一つ形式のこと。Joint Photographic Experts Group の略。
        圧縮率が高く、凡庸性に富んでいますが、加工する度に画質が著しく落ちます。
    • 実務翻訳
      • 企業や公的機関などで業務上発生する翻訳業務のこと。
        翻訳業界で取引されている「翻訳」すべてを「実務翻訳」ということもできます。全翻訳業界の市場の8~9割を占めるともいわれています。
    • 自動翻訳
      • 翻訳ソフトによる翻訳のこと。「機械翻訳」とも呼ばれます。
    • 出版翻訳
      • 出版業界で必要とされる翻訳のこと。
        フィクション、ノンフィクションを問わず、幅広い分野の翻訳を指します。最近では「文芸翻訳」の代わりにこの「出版翻訳」という言葉のほうが好まれる傾向にあります。
    • 字幕翻訳
      • 映像翻訳に属する一翻訳種のこと。
        字幕翻訳の他に、吹き替え翻訳、ボイスオーバーなどがあり、映画や放送関係、DVDやインターネットのストリーミング映像などで必要とされます。単なる翻訳文で片付かず、1枚の字幕で表示する文字数が、表示時間、視聴者の属性、映像の内容などによって限られているため、文字数を大幅に調整しなければなりません。それで、翻訳料以外に文字数調整費用や映像編集費用などが別途にかかります。近年、動画制作がより身近になったことで、字幕翻訳も身近な存在となってきました。
    • 守秘義務契約
      • 翻訳会社や翻訳者に翻訳を依頼する際、その内容を第三者に漏洩または開示しない旨の義務を課す契約のこと。機密保持契約ともいいます。
    • 仕様
      • 最終訳文の仕上がりについて指定した指示事項のこと。
        通常レイアウトや表記法等に関し細かく規定されます。その仕様をまとめた文書を、「仕様書」もしくは「スタイルガイド」と言います。
    • 常体
      • 英日翻訳の際に使う「である」文体のこと。
    • スタイルガイド
      • 翻訳時に使用される表現や表記方法などのスタイルを定めた文書、またはガイドラインのこと。「仕様書」とも言います。
        英日翻訳の場合に、日本語は「平仮名」「カタカナ」「漢字」「算用数字」「ローマ字」など、使用文字種が多いため、表現は豊かになりますが、「おくり仮名」や「カタカナ表記」などのスタイルを詳細を統一させなければ、読みづらく、見た目も悪い、品質の劣った仕上がりとなってしまいます。特に分量(ページ数)の多い翻訳では不可欠です。スタイルガイドの一例としては「コンピューター」「コーディネーター」などの、カタカナ語の語尾の長音を省略しないルールがあります。
    • スペルアウト
      • 語を省略しないで記すこと。英語の spell-out。
        例えば、LCD としないで Legional Construction Department と記述するなどです。
    • 生物翻訳
      • バイオ技術に関する翻訳のこと。「バイオ翻訳」とも呼ばれています。
        バイオテクノロジー、ライフサイエンス、DNA、動物学、植物学、微生物学、分子生物学、細胞生物学、生物工学などの様々な分野の翻訳を指します。
    • 全角スペース
      • 文字どおり「全角」の「スペース(空白)」のこと。
        上書き翻訳で和文英訳する際の一つのは問題は、日本語OSに日本語ソフトを乗せて使っているため、全角スペース(すなわちダブルバイトの空白となる)は、シングルバイト文字圏では表示されず、文字化けなどの不具合が生じることです。スペースの空白が目視できないため、上書き翻訳終了後、英語環境(英語OSに英語ソフト)でデータの文字化けを綿密にチェックしなければなりません。
    • ソースクライアント
      • 一つの翻訳案件に、孫請けの二次受注関係が存在する時、一次発注者、すなわちその翻訳を発注した大本のお客様のこと。
    • ソース言語
      • 翻訳前の元(source)言語のこと。
        英日翻訳であれば、英語がソース言語、日英翻訳であれば日本語がソース言語となります。
    • ターゲット言語
      • 翻訳後の言語のこと。
        英日翻訳であれば、日本語がターゲット言語、日英翻訳であれば英語がターゲット言語となります。
    • Type 1(タイプ・ワン)フォント
      • アウトライン・フォント・フォーマットの一形態のこと。
        PostScript では Type 1、Type 3などのフォーマットが規定されており、そのうち最も使われているものです。通常、ポスト・スクリプト・フォントといえば、Type 1フォントを指します。
    • TagEditor(タグ・エディター) *TRADOS関係用語
      • TRADOS の一翻訳エディタのこと。主としてタグ付きの文書を扱う際に使用するツールです。
        プラグインにより、タグの検証やスペルチェックを行うこともできます。処理可能な形式としては、HTML、SGML、XML、STFなどのタグ形式のファイル、また、InDesign、QuarkXPress、PageMaker、Ventura などの DTP 系ソフトウェアのファイル、そしてPowerPoint、Excel、Word などの Microsoft オフィス系のファイルがあります。
    • チェッカー
      • 訳文を「チェックする人」のこと。今日、nativeによるリライトをネイティブチェック、日本人によるチェックを「チェック」と呼ぶことが増えてきています。
        チェック内容には、翻訳内容、抜けや仕様などがあります。具体的には、翻訳内容のチェックは、リード・トランスレーターが他の翻訳者の翻訳に目を通し、誤訳や技術内容などをチェックします。抜けや仕様のチェックでは、翻訳抜け、スペルミス、数字記号の間違い、仕様違反などが主なチェック項目となります。通常チェックは翻訳後になされますが、翻訳前に行われることもあります。一例として、ターゲット言語化されたスクリーンショットのチェックがあります。後の工程の混乱回避のためになされます。
    • 直訳
      • 原文の単語や文法を重視し、意図する内容を忠実に翻訳する手法のこと。
        直訳と意訳、どちらを選択すべきかは、様々な状況やニーズにより変化します。例えば、論文や法務書類などの論理的な文書は、直訳の方が適しているとされています。また、読み手がネイティブでない場合も、意訳された文書を正確に読み取れない可能性が高まるため、直訳が適しているとされます。一方、出版翻訳など、語感やニュアンスを大切にする訳の場合、原文の単語や文法にこだわらずに、意図を重視する意訳が適しています。それで、用途に合わせて直訳と意訳を使い分けなければなりません。
    • TIFF(ティー・アイ・エフ・エフ)
      • EPSと並んで標準的な画像ファイルの保存形式のこと。英語で Tagged Image File Format。
        TIFF は Mac、UNIX、Windows などで直接データのやり取りができます。
    • DTD(ディー・ティー・ディー) *TRADOS関係用語
      • 文書型定義のこと。英語で Document Type Definition。
        SGML 、XML 、または HTML 文書が準拠すべき構造、要素、規則を定義するASCII ファイルを指します。DTD ファイルは、それが定義する文書とは別もので、最もよく使用される DTD の例は、HTML 4.0 DTD です。すべての HTML 4.0 文書は、この DTD に基づいています。
    • DTD 設定ファイル *TRADOS関係用語
      • 特定の DTD に準拠する文書の処理に必要な情報を含む文書のこと。
        例えば、TRADOS を使用して HTML、SGML 、XML 文書を処理する場合、DTD 設定ファイルが必要になります。DTD 設定ファイルは初期設定ファイルとも呼ばれ、*.ini という拡張子がファイル名に付けられています。
    • DTP(ディー・ティー・ピー)
      • 卓上出版のこと。Desktop publishing の略。「机上出版」「デスクトップパブリッシング」とも呼ばれます。
        DTPでは、文書作成、レイアウト、文字組み、版下作成、製版、印刷などの全工程を、すべて個人の机上で手軽に一括して行えることが特徴です。ただ、DTPでは製版前まで(=Prepress工程)しかできないとして「Desktop Prepress」(卓上での印刷前工程)として再定義する動きもあります。近年、アップル社では「D&P(Design And Publishing)」という言葉も使い始めています。今後、オンライン出版やオンデマンド出版などが伸長すると、真の意味で DTP が実現するという見方も存在します。
    • テープ起こし
      • 音声データを文字データに書き起こすこと。
    • 出来上がり枚数
      • 翻訳後の文量を枚数のこと。
        和文英和の場合、A4ダブルスペース換算で、英文和訳の場合、翻訳後の日本語400字詰め換算で算出した枚数を指します。
    • 出来上がりワード数
      • 和文英訳の際の翻訳後の英文ワード数のこと。
        この出来上がりワード数に単価をかけて請求金額を算出します。昨今、翻訳前に日本語の文字カウントをし、その文字数に単価をかけて請求金額を算出する方法も一般的になりました。
    • テキスト
      • 文字、文字データのこと。
        文字の情報だけであり、レイアウトの情報はもとより、字飾りやフォントなどの情報は含めることはできません。
    • 手翻訳
      • 人間による翻訳のこと。
        「機械翻訳」に対する造語で、「人間翻訳」とも言われています。
    • 登記翻訳
      • 「登記」に関する書類を翻訳すること。
        個人向けの「戸籍謄本」を対象にする場合が多いでしょう。
    • TrueType(トゥルータイプ)フォント
      • アウトラインフォントの規格の一つである TrueType で作成されたフォントの総称のこと。
        プリンタの機能に応じ、ビットマップフォントやソフトフォントとして生成されるフォントでもあります。
    • 登録(翻訳者登録)
      • 各翻訳会社が保有する外注先の翻訳者のリストに新しい翻訳者を加えること。
        一般には、翻訳会社がクライアントから入った翻訳の仕事をフリーの在宅翻訳者に発注します。翻訳者を登録する前に、独自の登録試験であるトライアルが行われます。
    • 登録翻訳者
      • 翻訳会社に登録している翻訳者のこと。
        翻訳会社が抱える翻訳者の大半は、正社員や契約社員ではなくこの登録者となっています。これは主に、翻訳者に対して常に一定の翻訳案件を確保できないことや、翻訳者のモチベーションを高めるという理由によるものです。翻訳は多数の専門分野に分かれ、翻訳言語も多数であることから、翻訳者全員に常に翻訳案件を安定供給することは不可能です。そこで誕生したのが、この登録制です。さらに、出来高制を採用することにより、登録者へのモチベーションを高まてきました。しかし、素人ばかりを抱えていては、翻訳会社は翻訳品質を確保できません。それで、トライアルを設けて、各翻訳者が相応の実力を身に着けているかどうか、検定しなければなりません。翻訳者以外にも、校正校閲を行うチェッカーやDTP作業を行うオペレーターなどの登録制度もあります。職種に見合ったトライアルに合格する必要があります。
    • 特殊翻訳
      • 特許関連の翻訳のこと。
        この分野の翻訳や文書、書類作成にあたっては専門用語、法律に関連した内容などが含まれる場合が多くあります。
    • 特許翻訳
      • 特許明細書を中心とする特許関連分野の翻訳のこと。
        製造技術関連、情報通信関連、材料関連、医薬・バイオ関連、その他、様々な分野の特許が存在し、それぞれが専門分野の技術に密接に関連します。それで、「特許翻訳」も「技術翻訳」の一つとも言えますが、特許明細書の記述には特殊な言い回しや法律上の特殊な約束事が多いため、通常は「技術翻訳」と「特許翻訳」は明確に区別されています。
    • トライアル
      • クラアント(発注元)から翻訳会社へ、あるいは翻訳会社からフリーランス翻訳者へ出される合否判定のための「翻訳テスト」のこと。英語の trial から来ています。
        本来「試験」を意味しますが、翻訳業界では「翻訳トライアル」「翻訳無料お試し」を指します。原稿が多かったり専門性が高いと、少量を「無慮お試し」で翻訳させ、品質を確認しなければなりません。一般的には無料ですが、有料設定の会社もあります。
    • TRADOS(トラドス)
      • トラドス社が開発した翻訳支援ツールのこと。
        翻訳をする過程で原文と翻訳した文章(訳文)をペアにし、翻訳メモリー(Translation Memory)として保存させます。既存の翻訳データからデータベースを作成することも可能です。翻訳をする際、保存した過去のデータベースから表現や用語を再利用しながら翻訳を進めることができ、スタイルや表現の統一性を高めます。2005年に英SDL社がTRADOS社を買収したことに伴い、SDL/TRADOSという商品名に変更されましたが、今でも従来の呼び名(TRADOS・トラドス)が一般的です。ただ、トラドスも万能な翻訳ソフトなどではなく、翻訳支援ソフト、すなわち翻訳者の作業をサポートするためのツールであると位置付けを受け入れなければなりません。
    • Translator’s Workbench(トランスレーターズ・ワークベンチ) *TRADOS関係用語
      • 文書解析、一括翻訳、および訳文の生成機能を備えた、翻訳メモリデータベースおよび管理システムのこと。
        Translator’s Workbench は、Microsoft Word、TRADOS TagEditor、TRADOS T-Windows など、さまざまな編集環境で使用可能です。一般に「TRADOS」と呼ぶ時には、この「Translator’s Workbench」を指します。
    • トリミング
      • 写真などの画像データの一部だけを取り出して使用すること。英語の trimming から。
    • トレース
      • 元の図表を下絵として上から写し取ること。英語の trace から。
    • ドングル *TRADOS関係用語
      • TRADOS のライセンスに関する情報が含まれているコピープロテクト装置のこと。
        コンピュータのパラレルポートまたは USB ポートに装着します。但し、現在ではライセンスファイルを指定する方が主流となっています。
    • 中黒
      • 箇条書きなどの先頭に使われる黒丸「・」のこと。「なかぐろ」と読みます。
        この中黒も、全角スペース同様、和文英訳の上書き翻訳の際に消し忘れると、英語環境下で文字化けを起こす要因となります。
    • ナンバリング
      • 翻訳前の原稿に番号を打つこと。
        翻訳者はこの番号をもとに翻訳を進めます。通常ナンバリングは、コーディネーターが担当します。
    • 日本工業英語協会
      • 一つの社団法人のこと。英語名は、Japan Society for Technical Communication(JSTC)。
        1980年11月に任意団体として設立され、1992年10月に当時の文部省(現在の文部科学省)の認可を得て社団法人となりました。「工業英語能力検定試験(工業英検)」を実施している社団法人です。
    • 日本知的財産翻訳協会
      • 一つのNPO法人のこと。英語名は、Nippon Intellectual Property Translation Association(NIPTA)。
        2004年3月に、知的財産翻訳能力認定の専門機関となるべく、NPO法人として設立されました。年に1度、「知的財産翻訳検定」を実施しています。
    • 日本翻訳連盟
      • 一つの社団法人、かつ経済産業省許可の公益法人のこと。英語名は、Japan Translation Federation(JTF)。
        1981年4月に、翻訳会社が中心となり、任意団体として創立されました。1990年9月に、当時の通産省(現在の経済産業省)の認可を得て、社団法人となって現在に至っています。年に2回実施される「JTFほんやく検定」、毎年10月に開催される「JTF翻訳祭」、毎月開催される「翻訳環境研究会」、その他翻訳の仕事の斡旋や翻訳市場に関する調査・研究などの活動をしています。日本翻訳協会と区別するために、関係者の間では単に「連盟」と呼ばれています。
    • 人間翻訳
      • 機械ではなく、人が行う翻訳全般のこと。「手翻訳」とも言われます。
        「機械翻訳」と区別するための造語と言われています。
    • ネイティブ
      • 特定の外国語を母国語としている人のこと。
    • ネイティブチェック(校正)
      • 翻訳された文章(訳文)をチェックする一作業のこと。訳された言語の母国語者(ネイティブ)がチェックする為、ネイティブチェックと言われます。
        一般的には、ネイティブチェックで原文と訳文を照らし合わせることは余りありません。むしろ、訳された文章の文法やスペルミス、また表現の不自然さなどを修正することが主な作業となります。日本人翻訳者が訳した翻訳文を、母国語者(ネイティブ)が「より読みやすく」することを「ブラッシュアップ」、「より分かりやすく」することを「リライト」と言います。
    • バイオ翻訳
      • 「生物翻訳」の項を参照。
    • ハイフネーション
      • エディターで、行末に長い単語が来るなどして単語を2行に分ける際に、単語の前半と後半をハイフンで繋ぐ機能のこと。欧文系の文字に使われます。
        基本的に、どこで切ってもよいと言うわけではなく、単語中の音節の区切りでハイフネーションを付すことになっています。また、ハイフネーションを続けて行なうと読みにくくなるため、3行以上連続してハイフネーションを行なうことは望ましくないとされています。ほとんどのエディターソフトでは、可読性を損なうハイフネーションをなるべく避けるため、単語の間隔や単語内の文字間隔を微調整できると同時に、ハイフネーションが必要な場合には、手動でハイフネーション処理が行なえるようになっています。
    • バックトランスレーション
      • 翻訳した原稿の品質向上を目的とした一つの校正作業のこと。
        元原稿を見ず、翻訳後の原稿のみを見て翻訳前の原稿に翻訳することを指します。戻して翻訳した「翻訳前の原稿」と「元原稿」を見比べることによって「翻訳後の原稿」を校正します。より品質の高い原稿に仕上げる方法の一つです。
    • パンクチュエーション
      • ピリオド、カンマ、コロンなどの使い方のこと。英語の punctuation から。
        オープン・パンクチュエーション(コンマやピリオドなどの句読点を付けない)と、クローズド・パンクチュエーション(コンマやピリオドなどの句読点を付ける)があります。
    • 番号対応(処理)
      • 原文が紙だけの場合に用いられる手法で、翻訳対象箇所の図表に、1から始まる番号を鉛筆で書き入れ、その番号に対応して別紙に訳文を打ち込んでいく翻訳方法のこと。
        1からの連番は、左上から右方向に、次の行でも左から右へと順次振っていきます。連番の付与する順序は図表の上から下、左から右となることが通常ですが、論理の乱れを避けるため、この限りではない場合もあります。翻訳者にとって煩雑な作業となりますが、昨今では上書き翻訳の出現により、この処理が激減しています。
    • 版下作成
      • 印刷工程において製版フィルムを作るための材料のこと。
        昨今のDTP化により、直接製版フィルムを出力したり、直接プレート(刷版)に出力することがほとんどなくなり、版下工程自体が消え去りました。ただ、少部数印刷などでは、プリンタ出力をそのまま完全版下として用いることも未だに多々存在しています。その場合でも、高解像度で網点を出力できるプリンタと高精度の製版カメラがあれば、充分なクオリティを保つことができると言われています。
    • 非開示契約
      • 情報を受けた者に対してその情報を第三者に開示しない旨の義務を課す契約のこと。エヌ・ディー・エー(NDA:Non-Disclosure Agreement)とも呼ばれます。
    • ビジネス翻訳
      • あらゆる経済活動や政治の現場で発生してくる文書の翻訳作業のこと。「実務翻訳」「産業翻訳」とも呼ばれています。
        多くの翻訳の現場では、マーケティング資料、契約書、社内規定、商業通信文、企画書、経営者層のスピーチ原稿や手紙等など、企業内資料を指すことも少なくありません。
    • 左詰めベタ打ち
      • エディターなどで、インデントを施さずにすべて左側の行頭が縦一直線にそろうよう文字入力する、最も単純なタイプフォーマットのこと。
        レイアウトなどを考えず、翻訳のみに集中して一気に作業を進める際に、このスタイルを採用します。
    • BMP(ビットマップ)
      • Windows が標準サポートしている画像形式のこと。英語は、Bitmap。
        白黒(2値)の画像からフルカラー(1677万7216色)までの色数を指定できます。基本的には無圧縮で画像を保存しますが、16色と256色形式において、圧縮オプションが選択できます。
    • 品質管理
      • 翻訳会社が翻訳品質向上のために行う手法や対策のこと。
        一般的な品質管理法として、「スタイルガイドを作成する」「翻訳用語集を作る」「翻訳支援ツールを使う」「チェッカーによる校正校閲をおこなう」などが挙げられます。クライアント側から「ドキュメントの使用目的」「ドキュメントの読み手が誰か」「ドキュメントの概要」「翻訳の仕上がり状態」などを事前にヒアリングすることも、品質管理の向上において重要です。他にも、クライアントへのフィードバックや、誤訳・訳抜けをなくすための入念なチェックなども挙げられます。こうした品質管理は、翻訳会社自らが重要業務として真剣に取り扱わない限り、実現しないと言っても過言ではないでしょう。
    • フィードバック
      • 取引終了後に、改善点や注意点を、クライアントが翻訳会社に、または翻訳会社が翻訳者に伝えること。また、その内容のこと。
    • フリーランス翻訳者
      • 会社や一定の組織などに属さずに個人で翻訳を受注している翻訳者のこと。
        会社や組織に属していないため、在宅での翻訳作業が一般的です。フリーランス翻訳者には、翻訳スキルのみならず、経営ならびに営業センスも求められます。在宅勤務ゆえの自由の代価として、多くの翻訳会社やエージェントのトライアルに合格しなければならず、合格してもすぐに仕事が貰えないなど、不安定な収入が強いられます。常にスキルを伸ばし、翻訳ツールなどの技術習得にも前向きでなければなりません。さらに、顧客調査から代金回収まで自ら行わなければなりません。しかしながら、医薬や特許などの分野で優秀な翻訳者となり、優良な大手クライアントと契約を結ぶなどして、安定収入への道を切り開く可能性もあります。
    • プルーフリーディング(校閲)
      • 「校正する」こと。英語は proofread から。
        「翻訳前の原文」と「翻訳後の訳文」を照らし合わせ、スペルミス、誤訳、訳漏れなどをチェックするサービスを指します。正しい専門用語が使用されているか、整合性が取れているか、なとを確認する作業も含まれます。現在は、スペルチェッカーを搭載するエディターも増え、短時間でスペルミスを訂正できるようになりました。昨今では、リライトやプルーフリーディングと区別して呼ぶよりも、一括してネイティブチェックと呼ぶことが一般的になっているようです。
    • プレトランスレーション *TRADOS関係用語
      • Translator’s Workbench の[翻訳]コマンドを使用して、あらかじめ翻訳メモリから一致する文を自動的に翻訳文書に挿入すること。
        100%マッチのみを挿入することもできれば、ファジーマッチまで挿入することもできます。いずれの場合も、翻訳済みテキストの色を変え、他と区別が付くようにするのが通例です。
    • プロジェクトマネージャ
      • 大きなプロジェクトが発生した際に選任され、そのプロジェクトに関する予算、人事、対外折衝、金銭管理など、関係する全ての作業に対して全権を委ねられた専門担当者のこと。
        1990年代半ばから、ローカリゼーション業界を通じて翻訳業界へ導入された言葉です。プロジェクトに関すて、「品質の良し悪し」「納期に間に合ったか」「利益を出したか」などの全ての責任も負います。翻訳会社によっては、コーディネータと曖昧に使われているケースも多いようです。
    • 文芸翻訳
      • 文学や芸術に関連する分野の翻訳のこと。
        近年、この表現よりも「出版翻訳」「映像翻訳」の方が好まれる傾向にあるようです。
    • 分納(ぶんのう)
      • 分割して納品する納品形態のこと。
        大量文字の原稿に対応する場合、出来上がった分、もしくは一定量を、一定期間ごとに納品することができます。
    • べた打ち
      • エディターで、文字を同じ間隔に、同じ大きさで改行なしに連続入力すること。
        レイアウト設定や文章の装飾などをせずに、文字入力するだけの作業を指します。本来は、文字組版の組み方の一つで、文字の字送りを文字サイズと同じ値で組むことや、字間を0にして組むことを指します。
    • 法務翻訳
      • 法務文書の翻訳のこと。
        契約書、訴訟文書、会社定款、株主総会召集通知、税務書類、就業規則など、多くの分野の翻訳を指します。
    • PostScript(ポスト・スクリプト)
      • Adobe Systems 社が開発したページ記述言語のこと。
        高品位の印刷が可能なため、DTP用のレイアウトソフトがこの形式を採用しています。文字や図形や画像と、それらの属性やページ内での位置情報を指定できます。文字にはフォントや文字の大きさ、字飾りなども指定でき、図形は直線や円の他、自由曲線を表現することも可能になっています。
    • 翻訳会社
      • 登録翻訳者とクライアントの仲介をする「翻訳エージェント」のこと。
        自社で多くの翻訳者を雇用しているケースは殆どありません。翻訳が言語や分野で細分化され、翻訳者に安定して仕事を供給することが難しいからです。翻訳者も、1つの翻訳会社だけに登録することはなく、複数の翻訳会社に登録して翻訳案件を確保しなければなりません。こうして、翻訳会社もコストダウンと顧客への安価なサービスを提供できるようになりました。翻訳会社を利用するメリットとしては、案件に適した翻訳者を容易に見出せる、工程管理や品質管理を委ねられる、などが挙げられます。コーディーネーターの裁量やアフターフォローなどの質も見極めるなら、よりよい翻訳会社を選ぶことができます。
    • 翻訳業界
      • 翻訳会社や翻訳者、翻訳ソフトなどの会社や個人が属する業界のこと。
        翻訳の方法は、人間翻訳と機械翻訳の二つに大別され、翻訳市場は、産業、映像、出版の三つに大別されます。その中で最大市場規模を誇るものが産業翻訳で、契約書、ビジネス文書、仕様書、マニュアル、技術書、会社案内などの翻訳が対象となります。映像翻訳では、映画、海外ドラマの翻訳、字幕翻訳、吹き替え翻訳などが主であり、出版翻訳では、小説、学術書、専門書、絵本やマンガなどの翻訳、また、和書を外国語に翻訳するなどが含まれます。
    • 翻訳サービス
      • 翻訳という役務を、対価をとって顧客へ提供したり、請け負うこと。
        翻訳会社が翻訳学校を経営していたり、翻訳者を派遣していたりする場合、翻訳を請け負うという本来の業務を明確に表示するための造語と言われ、インターネットが日本に普及した1990年代半ばより、徐々に使われ出したと考えられています。
    • 翻訳支援ツール
      • 翻訳者が使用するための、翻訳を補助するソフトウェアのこと。
        翻訳者がより高品質な翻訳を効率的に行うために使用するソフトウェアを総称して「翻訳支援ツール」と呼びます。翻訳支援ツールは、翻訳メモリツールと翻訳ソフトの2つに大別されます。どちらも、翻訳者が翻訳をする際の補助として使用されます。代表的な翻訳メモリーはTRADOS(SDL International製)です。
    • 翻訳ソフト
      • コンピュータプログラムによって機械的に翻訳を行なうソフトウェアのこと。
        ある自然言語で書かれた文書を別の自然言語へ、語彙データベースと文法規則の処理プログラム、用例・文例データベースなどを使用して、ソフトウェアが構文解析を行い翻訳します。パソコン用翻訳ソフトやネット上の翻訳サービスなどがそれです。自然言語には、省略や同義語が多く、口語では常に文法が守られるわけではなく、慣用句などは文化も反映されるため、コンピュータによる完全な翻訳は困難です。現状では、似た言語体系同士で比較的正確な翻訳結果が得られるようになりましたが、英語と日本語のような、文法が大きく異なる言語間では、誤訳や文脈の通じない個所が頻出します。それで、機械翻訳に完全に頼ることはできず、人間による文章整理や手直しが求められます。
    • 翻訳メモリ(Translation Memory:TM)*TRADOS関係用語
      • 翻訳者が、翻訳支援ツール(TRADOSが主流)により翻訳し、原文と訳文のペアを保存した言語データベースのこと。
        各原文分節は、それに対応する訳文分節と対になっています。「.tmw」「.mtf」「.mdf」「.iix」の4つの拡張子付きファイルで1セットになっています。翻訳メモリは、「ファイル」-「エクスポート」でテキストファイルにエクスポートすることもできます。注意点は、そのデータベースが良くも悪くも登録された翻訳の品質によって、出来上がる翻訳の良し悪しの差が出てしまうことです。
    • 翻訳メモリ(ツール)
      • 原文と訳文のデータベースのこと。それを利用するソフトウェアのことを「翻訳メモリツール」と呼びます。
        現在では「翻訳メモリツール」のことを単に「翻訳メモリ」と呼ぶケースも増えています。翻訳メモリには、1.翻訳者によって書き起こされた翻訳を、原文とともに専用のデータベースに登録する、2.過去にデータベースに登録された翻訳を、同じまたは類似の原文が出てきたときに自動的に引用する、という二つの機能があります。これらの機能により「同じ文章を繰り返し翻訳する」とか「文章を手作業でコピーペーストする」、また「同じ文章や類似した文章翻訳の表現を統一する」などの作業を自動化できるため、翻訳品質向上が期待できます。しかしながら、翻訳メモリツールを使用することにより、原文が自動的に翻訳されるということはありません。翻訳自体は結局人間が行なわなければなりません。それでも、近年では翻訳メモリツールと翻訳ソフトを統合させることにより、効率の高い翻訳支援環境が実用化されつつあります。
    • マニュアル翻訳
      • コンピュータマニュアル等のマニュアル(手引書)を翻訳すること。
        「人間による翻訳」の意味であれば、「人間翻訳」「手翻訳」と表現します。
    • 丸括弧
      • (  )のこと。「まるかっこ」と読みます。
        これも全角スペース同様、和文英訳の上書き翻訳の際に消し忘れると、英語環境下で文字化けを起こす要因となります。
    • MultiTerm(マルチ・ターム) *TRADOS関係用語
      • TRADOS の用語管理システムのこと。
        Translator’s Workbenchと併用することによって、用語統一に威力を発揮します。
    • 丸付き数字
      • ①、②、③・・・・のこと。
        日本語特有の表記であり、英語圏では使われていません。それで、これも全角スペース同様、和文英訳の上書き翻訳の際に消し忘れると、英語環境下では文字化けを起こす要因となります。
    • 見積枚数
      • 出来上がり枚数のこと。
        クライアントへ請求する際、和文英訳の場合は、A4ダブルスペース換算で、また、英文和訳の場合は、400字詰め換算で何枚になるかを見積もり、その枚数に契約単価をかけたものが見積り金額となります。
    • ミニマムチャージ
      • 1回の発注の際に発生する最低料金のこと。
        言語ごとに設定される場合がほとんどです。
    • 無料翻訳
      • 「無料」で行われる翻訳サービスのこと。
        現在ネット上で提供される無料翻訳サイトはたくさんありますが、翻訳精度が低く、実務にはほとんど使えないのが現状です。
    • メディカル翻訳
      • 「医薬翻訳」の項を参照。
    • 文字コード
      • 文字をコンピュータで扱うために、個々の文字や記号に割り振った記号のこと。
    • 文字数
      • 文書や書物などに記載された文字の個数のこと。
        これは、翻訳の見積もりで翻訳料金を算出するために重要なファクターとなります。もちろん、文字数だけで判断するものではありません。
    • 文字化け
      • 文字が他の文字や記号に置き換わって表示されたり印刷されたりする現象のこと。
        ソフトウェアやハードウェアのトラブル、また規格の違いなどにより生じます。
    • 薬学翻訳
      • 「医薬翻訳」の項を参照。
    • 訳語検索 *TRADOS関係用語
      • 翻訳をインタラクティブに行う際に、テキストの一部を翻訳メモリ内で検索できる Translator’s Workbench の機能のこと。
        Translator’s Workbench の[翻訳メモリオプション]ダイアログ・ボックスの[訳語検索]タブで、検索用パラメータを定義することができます。
    • 訳者
      • 翻訳者のこと。
    • 訳抜け
      • 本来訳されていなければならない箇所が、訳されていないこと。またはその箇所。
        翻訳の不備の一つで、原文に対して翻訳文章が漏れている状態です。その不備を防ぐ手段として、原文との照らし合わせであるクロスチェックを行うことが必要です。
    • 訳文生成 *TRADOS関係用語
      • 翻訳済み文書から原文分節を削除するTranslator’s Workbench の機能のこと。
        訳文生成する前は、原文が隠し文字の状態で訳文に残っていますが、訳文生成するとこれが削除されます。訳文生成する際に、普通は訳文生成の際に翻訳メモリを更新します。
    • UI(ユー・アイ)用語
      • ソフトウェアのメニュー用語やダイアログボックス中の文字列などのこと。UI は User Interface の略。
        例えば、「ファイル」「新規作成」「開く」「閉じる」「上書き保存」「名前をつけて保存」などの言葉が、UI用語にあたります。ローカリゼーションでは、この「UI用語」の翻訳が重要なものとなります。
    • ユニコード
      • すべての文字を16ビット(2バイト)で表現し、多国語処理を可能にしようとする1つの文字コード体系のこと。英語で Unicode。
        現在、世界の主要な言語のほとんどの文字を収録しています。
    • 用語認識 *TRADOS関係用語
      • Translator’s Workbench と MultiTerm 間のインターフェイスを使用する Translator’s Workbench の機能のこと。
        用語認識をアクティブにすると、Translator’s Workbench の右側に新たな枠が現れ、ここに翻訳の際に選択した MultiTerm 用語ベース内の用語が自動的に表示されます。
    • 400字詰め換算
      • 原語から和訳する際に、400字詰原稿用紙に鉛筆で訳を記入して納品していたかつての換算法のこと。
        かつて和訳請求に、400字詰原稿用紙にびっしり詰めて書いた状態で何枚分になるかを換算し、請求枚数を算出していた時代がありました。後に、ワードカウント可能なソフトが普及し、この請求方法は廃れて行き、現在では、翻訳前のワード数をソフトでカウントし、そのワード数に単価をかけて請求する方法が一般的なものになっています。
    • ライセンスファイル *TRADOS関係用語
      • TRADOS を使用するための、ライセンス情報を含むキーファイルのこと。
        コンピュータ上でTRADOS ソフトウェアをフルモードで実行するには、インストールの際に適切なライセンスファイルの場所を指定する必要があります。
    • リードトランスレータ
      • 優秀な翻訳者兼翻訳チェッカーのこと。
        他の翻訳者の翻訳内容をチェックするだけにとどまらず、大きなプロジェクトが発生した時など、最初によい翻訳モデルとしての翻訳メモリを作成し、他の翻訳者をリードしていく人を指します。
    • リライター
      • 文章を書き直す人のこと。英語の rewriter。
        翻訳業界では一般的に、「リライター」は「native speaker」、「リライト」は「ネイティブチェック」を指すとされています。日本人翻訳者が翻訳した言語を「native speaker」のリライターが文章をブラッシュアップしてより読みやすくします。一方和訳で邦人翻訳者が、翻訳された日本語をブラッシュアップする場合や、中日や韓日翻訳で、それぞれの翻訳者が翻訳された日本語をブラッシュアップする場合などにも、「リライトする」と表現されます。
    • リライト
      • より読みやすく、より正確な翻訳文に校正すること。英語の rewrite から。
        定義が曖昧ですが、大半は「校正」という意味の範疇で使用されています。原文と照らし合わせ、読み手が読みやすい文章に書き直す作業を指します。意味や文脈を変えず、かつ読みやすい文章にできる高いスキルが求められます。
    • レイアウト
      • 読みやすい文字組みや、分かりやすい図版の並べ方を考えながら、紙面全体をデザインすること。
    • ローカライズ(ローカリゼーション)
      • ある国を対象に作られた製品を、外国でも使用できるように、外国の言語に対応させること。英語の localize から。
        どんな商品や製品、サービスであっても、市場投入先の国の文化や習慣に合わせた「現地化」が必要となります。同様に翻訳も、現地の人に理解されるものでなければなりません。そうしたローカリゼーションの多くは、次のような手順を踏みます。1.ターゲット市場を検証し、その地域の言語要件および環境要件を特定する。2.製品を分析し調整領域を決める。3.テキストを抽出し、言語や文化上、注意が必要な項目を抽出する。4.これらの要素を翻訳し、最適化する。5.新しい海外市場向けコンテンツに合わせて製品を再設計する。6.新しい海外市場向けバージョンを試験し、国内製品のパフォーマンス基準を満たしているかを確認する。
    • L10N
      • Localization(ローカリゼーション)の略語。
        Localization の先頭語 L と最後の N の間に10文字あることから、L と N の間に数字の10を入れて表記します。
    • 論文翻訳
      • 「論文」を翻訳すること。
        技術翻訳の分野の一部で、この論文翻訳は、通常の技術資料やマニュアルの翻訳に比べて難易度の高いものとなっています。ゆえに、別料金体系を組む翻訳会社も多いようです。
    • 和文英訳
      • 日本語の文章を英語の文章に翻訳すること。「和英翻訳」「日英翻訳」とも言います。
        日本語を英語に通訳する場合には日英通訳と言います。
    • 和訳
      • ある言語の文章を日本語の文章に翻訳すること。